突然ですが、「個人向け国債」をご存知でしょうか?
資産運用に興味がある人なら、すでに注目しているかもしれません。
将来のための資産運用が不可欠となっている今、この「個人向け国債」の人気が高まっているのです。
とはいえ、なんだかお堅そうだし、手続きなども難しいのでは・・・と敬遠する人も多いでしょう。
そこでここでは、個人向け国債について詳しくご紹介します。
さらに、購入方法も解説するので、購入を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
「個人向け国債」って?資産運用するメリット・デメリットとは
そもそも、「個人向け国債」とはどんなものでしょうか。
国債とは、「国の発行する債券」のこと。つまり、個人向け国債は、個人が購入できる国債ということですね。
仕組みとしては、国債を購入することで、国に投資していることになり、運用された利子が見返りとなります。
証券会社や銀行などでも売られている債券ですが、国債には特有のメリットがあります。
個人向け国債のメリットは
① 元本割れがない
何よりのメリットはこちら。国発行のものだけあって、とにかく安全性が高くなっています。
また、市場の影響を受けづらく、元本部分の価格は変わりません。
② 少額投資ができる
1万円という少額から投資できるので、初心者にも安心。
資産運用の目的や経済状況に合わせて、無理なく投資できるのは国際ならではと言えます。
③ 中途換金ができる
発行後1年以上経過すれば、額面1万円単位での中途換金ができます。
資産運用の側面からすればあまりメリットとは言えないかもしれませんが、いざという時に安心ですよね。
ただ、もちろん気を付けなければいけないリスクもあります。
資産運用としての国債のデメリットは
① 信用リスク
安全性の高い国債ですが、もちろんリスクが全くないわけではありません。
一般企業の債券と同じように、国の経済や財務状態の影響を受けます。
もし債務が滞るような事態になれば信用度は下がり、やがて元本が返ってこないまでに財政が破綻することもあるのです。
信用格付けのランクは以下の通り。
現在の日本は「A」なので今のところ安心と言えますが、油断は禁物です。
・AAA 信用力が最も高い。信用リスクが最低水準にある債務。
・Aa 信用が高い。信用リスクが極めて低い債務。
・A 中級の上位、信用リスクが低い債務。
・Baa 中級。信用リスクが中程度。投機的な要素を含みうる債務。
・Ba 投機的。相当の信用リスクがある債務。
・B 投機的。信用リスクが高い債務。
・Caa 投機的で安全性が低い。信用リスクが極めて高い債務。
・Ca 非常に投機的。デフォルト状態もしくはそれに近い。元利の回収が見込める債務。
・C 最も格付が低い。通常デフォルト状態。元利の回収の見込みも極めて薄い債務。
② 金利変動リスク
国債には、固定金利と変動金利があります。
購入時の金利が満期時まで適用される固定金利に対し、変動金利は半年ごとに見直された金利が適用されます。
固定金利と変動金利のメリット・デメリット
<固定金利>
・メリット
購入時の金利が適用されるため、市中金利(市場で決定される金利)が下落した場合でも、受け取れる金利が減らず、満期まで一定の金利が得られる。
・デメリット
市中金利が上昇した場合は、固定金利のため、上昇分の金利差を受け取ることができない。
<変動金利>
・メリット
市中金利が上昇した場合は、上昇分の金利も受け取れる。
・デメリット
半年毎に見直された金利が適用されるため、市中金利が下落した場合は、本来受け取れるはずだった金利が減る。
金利変動リスクを抑えるためには、金利が高い水準にある場合には固定金利を適用、低い水準にある場合には固定金利を適用するなど工夫が必要となります。
③ 為替変動リスク
こちらは、外国債券の場合のリスクです。
米国国債を購入すれば、円とドルの為替レートの影響を受けます。
為替の影響で損失が発生することもあるので、十分気を付けましょう。
まずは金融機関へ!個人向け国債の購入までの流れ
最後に、個人向け国債の購入方法をご紹介します。
手順は3ステップと、とてもシンプルです。
① 最寄りの取扱金融機関へ行く
全ての金融機関で取り扱っているわけではないので注意。
個人向け国債のHPで、取扱金融機関の一覧が見られるので、まずは取扱最寄りの金融機関へ行きましょう。
一部ネット証券でも購入できます。
② 口座を開設する
取扱金融機関で口座を開設します。
各証券会社によって流れは異なりますが、本人確認書類や印鑑などが必要となります。
③ 国債を購入する
いよいよ国債を申し込みます。
原則、購入後のキャンセルはできないので注意しましょう。
個人向け国債 まとめ
以上、個人向け国債についてご紹介しました。
なかなか身近とは言えない響きの国債ですが、実は投資初心者にピッタリなのです。
ただ、種類の選び方や金利によって、リスクを伴うこともあるのでよく調べてから購入することをおすすめします。
もし興味があるならば、公式HPや取扱金融機関に行って調べてみるのも良いですね。